Rest in Peace
2014年 10月 5日、日曜日。我が家の年長猫、ルナ君が亡くなりました。15歳でした。
歳をとっていたこともあり活発ではなく、普段はベッドの上に置いた猫ベッドで丸まって寝ていたり、窓際でひなたぼっこしたり、大人しい子でした。
亡くなる一週間ほど前に、ベッドに上がらず絨毯の上でうずくまっていたり、ごはんをあまり食べておらず様子がおかしいことに気づき、嫁が動物病院に連れて行きました。腎臓が弱っているが年齢のせいもあってほかの内蔵も弱っている、脱水症状がでている、赤血球が少ないなどと聞いたようです。
注射と点滴をしてもらい、お薬をもらって帰ってきました。水は悩みながら少しづつ飲むのですが、ごはんはほとんど食べてくれません。
それでも目の輝きというか、顔はしっかりしていて、噛む力は強く、お薬を飲ませようとすると抵抗して指に穴があいたほど。ごはんを食べない以外はほとんどいつもどおりのルナ君に見えました。
不器用な嫁が「お薬を飲ませなきゃルナ君が死んじゃう」と、手を傷だらけにしながら頑張ってお薬を飲ませました。
でも、ルナ君はやっぱりごはんは食べてくれませんでした。
いつもはドライフードだけなのですが、猫缶を買ってきて指ですくってあげてみると、3、4口食べてくれました。それならば、と猫缶でお薬をくるんで食べさせようとしましたが、これは食べてくれませんでした。やっぱり苦いのかな。
それから何回か病院に通って、点滴してもらって、注射して。
おトイレに行くのも辛いのか、おトイレの前でうずくまっていたり、お薬を飲ませようとするのに抵抗した際に少しお漏らししてしまったりしました。嫁がルナ君の大好きな削りかつお節をあげると、少しだけ舐めるように食べてくれました。
そして10月5日。
嫁が臭いに気づいて目を覚ましました。どうやらトイレに行けずベッドのところでお漏らししてしまった様子。少し息も荒く、自分からはベッドから降りませんでした。猫ベッドごと嫁の近くに動かして、様子をみることにしました。
台風が近づく小雨の日。おいらは仕事があったのですが休日ということもあり自宅で仕事をしていました。10時半ごろだったでしょうか。仕事が一段落つき、買い物に近くの薬局に行った帰り道、嫁が号泣しながら電話してきました。何が起きたか、聞く必要もなかった。走って自宅に戻りました。
ルナ君は、まだ温かくて、目がきらきら輝いていて、毛並みが柔らかくて…
でも息をしていませんでした。
手遅れかもしれないけれど、必死で呼びかけて、揺すって、やり方もわからないけど心臓の辺りをマッサージして。そして嫁に言いました。もう休ませてあげよう、って。
嫁はルナ君が子猫の時から15年、ぼくは半分の約8年のあいだ、ルナ君と一緒でした。抱っこされるのも嫌いで警戒心が強く、爪を切ろうとすれば全身引っ搔き傷だらけ。ちょっと気難しいけど嫁が「寝るよ」って声をかけると「みゃああ」って言っておトイレを済ませてから自分のベッドに入る。なんだか犬みたいな猫だねって笑ってました。
年下の凛(♀)と猫どんぶりする夢はついぞ叶わなかったけれど、なんだかんだで仲は悪くなかったのかな。凛はルナ君がいなくなって寂しいのか、ものすごく甘えてくるようになりました。
いろんな思い出が、たくさんの思い出があって、ほんとうに辛いけれど、ルナ君が生まれ変わって、またぼくらと出会うためにお別れしました。
今はまだ辛いけれど、ぼくらは君を忘れないよ。
ありがとう、ルナ君。またね。