しばらく偏頭痛というか、頭痛が続いていたんですよ。
んで、前に頚椎症って言われたことがあって。その時は麻酔かけないと治まらないほどの激痛が左肩似あったんですわ。
今回は4月から案件変わるタイミングで発熱したり、就業環境が変わったせいか随分ぶりの腰痛を発症したり、腰をかばって肩こり首こりになっていたので、きっと頭痛もそのせいじゃねえかと。そんで連れの付き添いで罹りつけのクリニックに行ったついでに、自分も診てもらったってえわけです。
このときは首と頭のつなぎ目あたりの、後頭部のほうにぼんやりとした痛みがあったもんで、確かに首コリから来る頭痛でしょうねえと。先生が鎮痛剤と胃薬を処方してくださって、患部にはバンテリン塗ってしばらく様子を看ましょうってことになりやした。
それから一週間ほど経ちましたかねえ。
5月16日。仕事していてちょっと息抜き、と腰上げてね、いんたぁねっとで調べた腰痛対策方法で足踏み運動でもしようかと2、3歩歩いたら、頭の右側に痛みを感じたあとに急にね、左手親指の感覚がなくなって。びっくりしてこの症状について検索しようとキーボードに手を置いたら、今度は左手の小指と薬指も麻痺したみたいに痺れて、こりゃおかしいなと。
…おかしいなとは思ったんですがね。まぁ五分かそこらで痺れが取れて普段通りになったんで、医者に罹るとか救急車呼ぶほどはねえだろう思っていやした。
その日の帰り道。また不思議なことが起こったんですわ。
いつもの見慣れた帰り道。うん、帰り道。見慣れた…?
10年住んでた前の家。現住所からは 3つか 4つ先の駅。冷静に右折ウィンカー出して Uターン路に入ったときに「あれ??なんでこっちまで来ちゃったんだっけ?」とまるで狐に化かされでもした気になっちまってね。
普通に帰宅したはいいけど、つい「ちょっと頭おかしいかも」と連れにこぼしてました。
さらに次の日なんですがね。
今度は大事を取って午後からの出社ってぇことにして、昼飯食べてからのんびり出発したんですが、なんだかわからねえがいつも曲がるところを通り越しちまったみてえで、渋谷駅のあたりで迷子になりましてね。幸いまっぷあぷりに頼って事なきを得たんですが、まぁこんなに早くにボケちまったかと落ち込みましたわ。
おかしなことが続いていた週末の5月19日。
また痺れたんですよ、右手の親指が。こんどは頭痛も予兆もなぁんもなく、突然に。
こいつはおかしいよ、絶対におかしいよ。そう言えば運動不足解消のために 1駅歩いて通っているんですがね、思い返せば最近なんだか歩きずらい。歩けねえとか、足が痛えわけじゃあないんですがね、思うように足が前に出てくれねえというか、とにかく歩きにくい。
土曜だし処方された薬も飲み切ってたんで、クリニックに再診して相談したら、
「そりゃ頭が悪いかもしれないですねえ。一度ちゃんと検査しましょう」と。
頭が悪いのはわかってますよ、先生
なんて冗談まじりに笑い飛ばしても、何が起きてるのやらさっぱりわからねえ。怖いものはやっぱり怖い。
小さなクリニックにゃ検査の機械がねえわけで、検査センターに午後の検査予約入れてもらって、電車移動。検査の前に昼飯も済ませて、なんて思惑も土曜の混雑のせいでおあずけ、空腹のまま検査機関へ。
さて、問診票書いて検査室に入って、MRI検査完了…と思いきや、機械から降りるときに検査医の先生から「今日このあと時間ある?」と。
って
どういうナンパですか!!
「すぐにクリニックに戻ってほしい」と。
クリニックの先生とは電話で話はついている、送迎車出すから乗って行ってくれ
そう言われて送迎車に押し込まれてクリニックにとんぼ返り
悪性腫瘍が見つかったんじゃねえかとか、余命宣告されるんじゃねえかとか、車ん中で不安になるおいら&連れ。着いて早々にベッドに横になれと、促されるままに横になって待つこと数分。
いつもはせっかち早口だが冷静沈着な先生が、隣の診察室でカニみてえに泡食ってぶくぶくぶくぶく見たことねえくらいに狼狽していて。嫌な予感はしてたけどさ、せめて写真みせてから説明してくれませんかね?って思っていたら
「頭の中に血が溜まっているんですよ!放っておいたら死んじゃいますよ!!」
って ええええええええええええ(゚Д゚)
強くぶつけたとか転んだとかしませんでしたか?なんて言われても、思い当たるもんも自覚症状も何もねえわけで、手術しないといけねえなんて急に言われてもここの準備も懐具合も心許ないもんでね。
「手術って…今日ですかねえ?」
阿呆な質問をしましたがね、先生ますます泡食ってぶくぶくぶく…
「今すぐにでも処置しないと死にますよ!!!!」
って、ええー…。
そこからは脳神経外科があって救急受け入れてくれる病院を手配してくれて、救急車に載せられて運ばれて、あれよあれよという間に手術台。自分で動けますよってぇのに「頭を動かさないで!」「我々がやりますからじっとして!」なんて怒られちまってね、ええ、勝手に動かされては手術着がはだけて、お粗末なイチモツがポロリなんてぇみっともない一幕もありましてね。
さて、随分と待たされはしましたが、18時半だったかね、顔にカバーを被せられ目隠し状態で手術開始。ドレナージ術という、まぁ簡単に言えば頭に1円玉くらいの穴開けて、そこから水(生理食塩水)を流し込んで血腫をじゃぶじゃぶ洗い流そうってぇ魂胆だ。
で、切るとこの髪の毛を刈り上げたり消毒したり、ひとしきりやってる気配があって、先生が「麻酔するのでちょっと我慢してくださいね」なんて言うわけよ。あたしゃね、あの言葉、本当に信用してないの。「ここだけ我慢してね」って。本当だよ?信用できるのは全身麻酔だけ。ありゃぁ全部寝ちまってる間に好き勝手やってくれるから。局所麻酔はそうはいかない。先生にだってしっかり麻酔が効いているかどうかなんてわからねぇんだから。
で、案の定、来たよ。
いだだだだだだだだあたたたたた痛い痛い痛いいたたたた!!!!
歯医者さんで削るのと同じでね、骨ドリルですかね、あれがもう本当に痛い。ちょっと大きさが足りないかな~?なんて何度もゴリゴリ削っていてね。あれ削るたびに看護士が「バイタルあがってまーす」みたいなこと言って、先生が「◯◯(降圧剤?)を◯ミリ入れて」なって指示出して。いや、痛えのなんのってまぁ歯医者のアレを頭蓋骨でやってるってレベルですわ。
穴開けたあとは水で流したり、水を吸い出したり、また水を入れてすすいだり(頭を両手で持って揺すってたり)して、まぁ小一時間だったんですかね、ようやっと終わるかと思ったら縫合じゃなくて医療用ホッチキス…
ぎゃぁぁぁぁぁあぁあぁ
バッチンバッチン言うたびにまた激痛。本当に麻酔かかってんのかってぇ痛みに耐えてようやっと手術室から退散しましたけどね。まぁ本当に痛かった。緊急手術ってぇんで実家のオカンが駆けつけてくれたんですがね、痛みが強くて「無理」の二文字を絞り出すのがやっとでした。
まぁなんとか生き延びたみてえですが、あとから先生に聞いたとこ、血は止まっていたから大丈夫だろうと。頭をぶつけたりした覚えはねえか、って何度も聞かれたんですがまったく覚えがねえんですよ。先生の話じゃあ長くともここ1ヶ月の間だと。勝手に血が出るわけがねえんだけど、改めて怖くなりましたわね。
さて、手術のあと長い長い夜と、1週間の別荘暮らしが続くんですがね。今日のところはちいとばかり長くなりましたんでね、その弐、その参をまたそのうち書こうかと思うちょりますんでね、良かったら読んでやってください。