近頃ほとんど「脱原発」という声を聞かなくなった気がする。
選挙公約に掲げている?
いやいや、まともに脱原発を主張しているのは共産党くらいで、地方選ではことごとく惨敗している。やたらと「原発」「TPP」「消費税」などと馬鹿なマスコミが煽ってはいるが、国民の関心は経済対策と社会保障についての方が割合的には大きいんじゃないかと。
喉元過ぎれば熱さを忘れるということだろうか?
確かに2年目の夏を乗り切ったから、ってこともあるかもしれない。
全国電力会社はこの2年でとんでもない負債を背負い続けているが。
馬鹿な妄想を目にしなくなるのはいいことですが、また「シーズンが来たら」騒ぎ出すとかいうのは止めて欲しいものですよねぇ。
さて。
まだ喉元を過ぎていないのが、冬に電力需給量のピークを迎える北海道なわけですが。
厳寒だった2010年を基準に発電予備率は5.8% = 33万キロワット
で、2012/11/14。
予備率5.8% が 33万キロワットで、35万キロワットを稼ぐ火発が停止。
供給予備率 0% 以下ですよね?
1000年に一度あるかどうかの大津波とか M9.0 の巨大地震でもないんですよ。
今、目の前にある予測可能な現実です。気付いたならそろそろ過ちを認めませんか?
・火力・水力で十分に足りてる
→ だから火力発電所が1基止まっただけでアウトじゃん…
ちなみに主要な水力発電所 6基のうち出力のでかい方の 2基は揚水発電、1基は建設中…
・ピークシフトすればいい
→ 融雪のために夜間から明け方まで電力需要が大きい状態が続くことがあるそうですね。どこにシフトするの?
そもそも本州と違って空調にそれほど電力使っていないですよね?
・電力融通があるじゃないか
→ 北本系は最大でも60万キロワットですが。
そもそも「原発を動かしたくないから、足りない分はお前らが電気作ってこっちに融通しろ」
ってオカシイでしょ。
・送電ロス、排熱ロスを減らせばいい。近くで作って近くで消費する。電力会社は潰れるけど
→ 世の中、一般家庭だけじゃないんですが…。
発送電分離の話なら原発だけの問題じゃないでしょ。
これがあなた達が無視し続けている電力不足の現実です。
「電力足りてる神話」は随分前に崩壊しているんです。あなた方が信じたがらないだけで。
関西電力の現場の人たちの必死の努力と大飯の再稼働と天候不順が幸いして、今年の夏はなんとか乗り越えられましたが、北海道はラッキーが続くよう祈るしかないですね、この期に及んでは。