インシュレータ交換
エンジンとキャブをつないでいるゴム管(インシュレータ)に経年劣化で細かいクラックが入っていたため、吸気に問題は出ていませんが念のため交換することにしました。
今回交換するインシュレータです。パーツ本体にそれぞれLとRの記号が振られており取り付けられる場所が決まっていますので、あらかじめ確認しておきます。
4コで9千円超の出費です(;゚Д゚)
ショップでお願いするとキャブOHを含めてウン万円になるとのこと。今回はインシュレータを交換するだけなので自分でやってしまいます。
1.タンクとシートを外す
まずシートとタンク、サイドカバー4枚を外します。
2.バッテリーをはずす
エアクリーナーボックスをずらす時に干渉しますのでバッテリーをはずします。バッテリーは、外すときはマイナス端子から、組むときはプラス端子からつなげること。ショートすることがあるそうです。
3.クーラントを抜く
キャブレタを降ろすときにラジエータとつながっているドレンホースを抜くのですが、クーラント(冷却水)が入ったままだと結構な勢いで噴出します(右:失敗例)。
うっかり忘れていて緑色の液体にまみれたくはないので、ラジエータ内のクーラントを最初に抜いておきます。(リザーバタンクのクーラントは特に抜く必要はありません。)
4.スロットルケーブルをはずす
ハンドル側でスロットルケーブルをはずしておくと、キャブを引き出すのが楽になります。チョークワイヤーはキャブ側ではずす方が楽ですのでつなげたままで大丈夫です。
5.配線ケースをはずす
キャブを引っ張り出す時にスロットルケーブルがキャブの上にあるトレイ(配線やイグニッションコイル等が乗っかっている)が干渉しますので、トレイとフレームを固定している樹脂ネジ(×2)と、トレイの中央あたりにあるボルト(×2)を外してトレイをフリーにしておきます。
6.ホース類をはずす
キャブ周りに余裕ができたら、タンクにつながっていたフューエルホース(×2)とドレンボルト(×2)を引っ張り出しておきます。この時もホース内に残っているガスが漏れてくることがありますので慎重に。またラジエータとつながっているホース(×2)もキャブ側ではずします。
7.エアクリーナーボックスをずらす
エアクリ側インシュレータを固定しているホースバンド(×4)を充分ゆるめて、できればゴム管の根元の方へずらしておきます(キャブに引っ掛けて変形したりしないようにする為)。
次にエアクリーナーボックスを固定しているボルト(側方部(×2)をはずします。
この状態でエアクリをゆっくりと後方に引きつけると、キャブがエアクリから抜けます。
エアクリは後方に引きつけた状態でボルトを締めなおして固定してしまった方が後の作業がやりやすいです。
8.エンジン側をはずす
今度はエンジン側のインシュレータを固定しているホースバンド(×4)を緩めてキャブを大きくゆっくりと上下に揺らしながら引き抜きます。かなり固いですが力技は禁物です。インシュレータを痛めてしまうと、キャブ以降で二次エアを吸ってしまい、最悪エンジンが焼け付くということも…。
…まぁ今回の場合はインシュレータの交換なので関係ないですが。写真のようにくびれている部分が抜ければOK。
9.キャブを引き出す
周りにあるホース類やインシュレータを傷つけないよう注意しながらキャブを車体右側に引き出します。エアクリを目いっぱい下げていてもかなり狭いですので、前後に揺らすように少しづつずらします。
このとき、緩めたスロットルケーブルとつながったままのチョークケーブルになるべく余裕をもたせ、ワイヤーに余計なテンションを掛けないようにします。また、スロットルケーブルがひっかかりますので、配線が乗っているトレイを少し上に持ち上げる感じで浮かします。
10.ケーブルをはずす
スロットルケーブル(×2)とチョークワイヤーをはずします。チョークワイヤーは、写真の赤丸のところにあるプラスネジを緩めないとはずせませんので注意。 これでキャブを完全に車体から抜き取ることができます。
キャブを下ろした後は…
傾けるとキャブ内に残っているガスがドバドバと漏れ出します。フロート室下部のドレンボルトを緩めて、溜まっているガスを完全に抜きましょう。
FZ400のアイドリング不調はパイロットスクリューの汚れが原因とのことです。ついでに外してきれいに掃除したところですが…自信がなければここまでにしておきましょう。好奇心にまかせてバラしちゃうと大変なことになります。orz
ちなみに。パイロットスクリュー は↓の部分です。
キャブのスクリューは下手な工具を使うとすぐにネジ山をなめてしまいますので、なるべく専用の工具を使った方がよいです。パイロットスクリュー調整ドライバー を使うと細かい調整もできそうです。